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日本の代表的なInurois属4種の♀

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写真: 日本の代表的なInurois属4種の♀

写真: ユキムカエフユシャク#17 写真: 日本産フユナミシャク Operophtera属

シャクガ科 フユシャク亜科


(左上)クロテンフユシャク Inurois membranaria (Christoph, 1881)
    東京都東大和市 2022.2.7 体長約8.3mm

(右上)ウスバフユシャク Inurois fletcheri Inoue, 1954
    東京都武蔵村山市 2020.1.2 体長約8.4mm

(左下)ホソウスバフユシャク Inurois tenuis Butler, 1879
    東京都武蔵村山市 2021.2.16 体長約7mm

(右下)ウスモンフユシャク Inurois fumosa (Inoue, 1944)
    東京都武蔵村山市 2021.1.14 体長約7.4mm

フユシャク亜科 Inurois属の♀はどれも外観が酷似し、
単体の場合は同定が難しい。交尾器の検証なしで同定するには、
それぞれ前翅の模様が異なる♂との交尾ペアでの確認が必須とされる。
この4頭は全て交尾ペアから♂が分離した後の個体。
左上のクロテンと右上のウスバは極めて似ており、
出現時期も重なるため、単体の外観での同定はほぼ不可能。
左下のホソウスバは出現期がクロテンの後期と重なるが、
個体差はあるものの一般にクロテンより小型で、
他種より茶色味が強い傾向がある。
右下のウスモンはクロテン、ウスバと出現期が重なるが、
本種は尾端の鱗毛の生える面積が他種より広いため、
腹部から鱗毛にかけてのアウトラインのくびれが少ない傾向がある。
(本種のみは尾端の鱗毛に幅広い葉片状のものが混じる。)

4種の出現期の重なりの関係は、低地(温暖地)と山地(寒冷地)で
ほぼ変わらない。
寒冷地では、初冬にホソバ、ウスモン、クロテン初冬型が、
厳寒期を挟んで早春にクロテン早春型、ホソウスバが見られるが、
特に初冬は1ヶ月前後の短い期間に集中するため、温暖地より重なる率は高くなり、
更に初冬ではフタスジフユシャクとヤマウスバフユシャクが加わり、
状況はより複雑になる。

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