オオハマギキョウの茎
オオハマギキョウは小笠原固有のミゾカクシ科の植物です。
ミゾカクシ科の植物は、ミゾカクシやサワギキョウなどがあり、通常は草本です。
オオハマギキョウは珍しく木本化します。
これは海洋島における進化の一例で、木本化して高さを伸ばすことで、他の植物との光をめぐる競争に有利に働くためといわれています。
発芽から5~6年ほどかけて、高さ2~3mほどまでに成長し、茎の先に40~50cmほどの円錐花序を付け、淡緑白の花が下部から上部へと開花します。
開花を終え種子が熟すと、一生を終え、枯れてしまいます。
自生地の小笠原諸島では、ヤギの食害により個体数が減り、絶滅に瀕している植物です。
この茎は、2018年に当園で開花したものを展示しています。
説明板より
Albums: 旅の思い出
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駒澤大学の資料にはノヤギの害については下記のことが、
外来動物としてはノヤギの影響が大きい。ノヤギは岩場とその周辺のやや開けた場所で採食する傾向があるので、とくに岩場周辺の乾性倭低木林には大きな影響がある。こうした環境に生育するウラジロコムラサキ、オオハマギキョウ、オガサワラアザミ、シマカコソウ、コヘラナレンなどは選択的に食べられ、父島ではほとんど絶滅してしまった。それに対して調査区のある中央山東平の乾性低木林の内部では、2007年8月の調査でノヤギの食痕のあるタコノキ稚樹やスゲ類を確認したが、タコノキ以外の樹木類への深刻な影響は観察されなかった。ただし、阿部・和田(2007)は、近年ノヤギが中央山東平の乾性低木林に侵入するようになったと述べ、最近5年問のナガバキブシの個体数減少の原因として第一にノヤギの食害をあげているので、ノヤギの動向には今後とも注意が必要である。09-12-2024 23:20 雑草 (35)
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先日、奄美大島でマングース「根絶」 とのニュースを見ました。
マングースは、ハブの駆除目的で導入されたが、ハブが夜行性であるのに対しマングースは昼間に行動するため、ハブ対策としては導入失敗だった。
根絶に至るまでには多くの代償を払った。そもそも人がマングースを持ち込まなければ対策は不要だったと。
小笠原のノヤギも、当初は良かれと思って持ち込んだのでしょうが、取り返しのつかないことをしてしまったものです。09-13-2024 10:47 花兄 (17)
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